OFF NOTES SPECIAL FEATURE NO. 001 BAKUROCHO / TOKYO

Twice a day, every day

一日に二度、
僕はに行く。

馬喰町の小さなコーヒーショップ「テ」。平日は一日二回、多い週は十回を超える。もう生活の一部で、家みたいなものになっている。これは、僕のもうひとつの家の記録。

COFFEE — GALLERY — BAKUROCHO
昼の馬喰町。青いタイル張りの角のビル、一階がテ。

THE BLUE BUILDING — 馬喰町、青いタイルの角のビル。一階がテ。上の階は、泊まれてコワーキングもできる複合スペース〈MIDORI.so 日本橋〉——名前だけ、日本橋。

PHOTO — TE, BAKUROCHO

昼の光のなか、オレンジのカウンターに立つスタッフふたり。
一歩入ると、オレンジのカウンター。

Blue Outside, Orange Inside

外は青、中はオレンジ。コーヒーとギャラリーと、常連たちの止まり木。ここから、朝が始まる。

CH. 01 Morning — 8:00–9:30
チリコンカンサンドのクローズアップ。
チリコンカンサンド — モーニングの名物。指輪をいくつも着けたKさんと、これを食べる。作るのに10分、手がひとつ塞がる。だから、店が空く頃合いを見て頼む。
鍋にチリコンカンを仕込むテツさん。
仕込み中のチリコンカン。作るのは、主にテツさん。

8時ごろから、Kさんとふたりでモーニング。8時40分、Kさんは会社へ出ていく。僕はそのまま、9時半くらいまでダラダラする。テツさんとふたり、地下鉄から湧いて出てくるサラリーマンをひとしきり眺めたら、朝はおしまい。いったん家に帰る。

朝は肩慣らしで、
本番は昼から始まる。

— From the notebook

CH. 02 First coffee of the day
コーヒーを淹れるマーサさん。
マーサさん、一杯目を淹れる。

昼2時に起きて、シャワーだけ浴びてすぐテへ。一日で最初のコーヒー。夏はコールドブリュー、冬はハウスブレンド。そのまま2時間くらいダラダラする。

コースターの上のコールドブリュー。奥にクッキーの山。
夏 — コールドブリュー。奥にはクッキーの山。
オレンジのカウンターに置かれた、赤いカップのハウスブレンド。
冬 — ハウスブレンド。これこれ、この一杯。赤いカップは、オレンジのカウンターによく映える。
白いマグのハウスブレンドと、ケーキの皿。
甘いものがあると、長居が捗る。
いつ行っても誰かがいて、
コミュニケーションに飢えることがなくなった。

— On working from home, alone

CH. 03 Cast — カウンターの人々
カウンターに集まるスタッフと常連。
カフェなのに、一門みたいな構造。全員がヒロさんの弟子。
オレンジの棚に囲まれたカウンターの内側で、両手を広げて笑うスタッフ。棚には「テ」の豆袋。
カウンター越しの笑顔。
テツさん Tetsu
ほぼ週7日在店(休みは火曜の午前と金曜の午前だけ)。スペイン仕込みのスペイン語、英語はからきし。話しかけてほしい人の気配を察するのが、本当にうまい。
ヒロさん Hiro — Owner
オーナー。良い意味で人たらし。みんなの師匠。
ハルカさん Haruka
一番の姉弟子。アクセサリーを重ねづけ、腰には手ぬぐい。
マーサさん Marsa
最近ショートカットに。一番若くて、みんなの妹みたいな存在。
シムラさん Shimura — Co-owner
共同オーナー。親子三代の芸術家家系。たまに店で楽器を弾く自由人。
マシューさん Matthew
上の階、泊まれてコワーキングもできる〈MIDORI.so 日本橋〉のスタッフ。いつも1階のフロントあたりでダラダラしている。
ギターを弾くシムラさん。
シムラさん、営業中に一曲。
ルービックキューブを挟んで向かい合うテツさんとマシューさん。
テツさんとマシューさん。議題:ルービックキューブ。

Regulars — 常連たち

指輪をいくつも着けたKさん。毎週火曜のFくん。二人乗りの車でさっそうと来る、Nさんご夫妻。キャンドルを作るAさん。魅力的で尖った人ばかり。

窓越しに見えるヒロさんとテツさん。
昼下がりのふたり。右が師匠のヒロさん、左が弟子のテツさん。
窓越しに笑うテツさん。
窓越しのテツさん。話しかけてほしい人と、ひとりでいたい人。その見極めがうまいから、自然と常連が生まれる。

テの人たちは、「何をやっているか」を聞かない。

— Startup people ask what you do. Te people don't.

CH. 04 Details — カウンターの上
オレンジのカウンターの上のルービックキューブ。
カウンターのゲーム、その一。ルービックキューブは常設。
カウンターの内側でルービックキューブを回すスタッフ。
ドリップ中に見えるが、キューブを回している。
ひまわりの生けられた花瓶。
花が多いのは、近所の花屋〈HOUSE of TERPSICHORE〉のおかげ。
ドライフラワーのアレンジメント。
ドライフラワーの一角。
ディスプレイに並んだ道具と「テ」の豆袋。
ディスプレイの一角。「テ」の豆袋。
フィナンシェとチョコレートビスコッティの皿。
フィナンシェとチョコレートビスコッティ。
ひとりカッピング中のテツさん。
ひとりカッピング中のテツさん。テーブルの端にも、キューブ。
オレンジのカウンターで四目並べの駒を落とすテツさん。少し得意げな笑顔。
カウンターのゲーム、その二。四目並べは、テツさんがなかなか上手い。

テは宣伝をしない。大きな仕掛けもない。それでも席はいつのまにか埋まっていて、気づけば顔ぶれができている。常連は、一人ずつ増えていく。

カフェを介したゆるいネットワークが、
街の下に流れている。

— The city, underground

CH. 05 Gallery & Events
Pause
青灰色の壁の前、木のスツールの上にフィナンシェの皿と白いマグ。
壁際のスツールがテーブルになる。たまには、オシャレに撮った一枚。
CH. 06 Night — & the 1st anniversary
夜、灯りのついたテの店先。
アルコールは一日中出している。ただ、夜になると自然と注文に混ざりはじめる。常連はビール。

一周年は、朝から夜まで盛り上がりっぱなし。主役は、大鍋のシチューだった。

エプロン姿でシチューの鍋をふるうシムラさん。
一周年の夜、鍋をふるうのは共同オーナーのシムラさん。
大鍋を前にカウンター越しに給仕するシムラさん。
大鍋ごと持ち込んで、カウンター越しに振る舞う。
黒い器に盛られた牛タンシチューとトースト。
牛タンシチュー — めちゃ美味かった。

シムラさんが振る舞ってくれた牛タンシチューは、成城石井で7万円分買ったものだったらしい。— The ¥70,000 stew

※ 誰かの悪ふざけで「世界的アーティスト、エリック・クランプトン」名義の花が届いたこともあった。クラプトンではなく、クランプトン。もちろん本人ではない。

もう生活の一部で、
みたいなものになっている。

See you tomorrow. Twice.

夜の馬喰町、青いタイルの角。灯りのついた一階がテ。

Information

Shop
(Te)— コーヒースタンド/ギャラリー
Area
東京都中央区 日本橋馬喰町
Address
東京都中央区日本橋馬喰町1-12-8
〈MIDORI.so 日本橋〉一階
Access
都営浅草線 東日本橋駅/都営新宿線 馬喰横山駅 — 出口を上がってすぐ
JR総武快速線 馬喰町駅 徒歩2分
Hours
平日 8:00 — 21:00
土日祝 11:00 — 21:00
Instagram
@te_coffee_gallery_bar(店の公式)

Good to know

  • ハウスブレンドは750円。予算は一人1000円を見ておけばいい。ハンドドリップの高い豆は一杯1200円ほど
  • メニューに出ていない紅茶とハーブティーもある。ホットもアイスも600円
  • 席はカウンターのスツールが6席前後。人の入りで増えたり減ったりする
  • 足の短い小さな椅子が4つあって、2つを席、2つをテーブルにしている。背もたれがあるのはここだけで、人気の席
  • 電源とWi-Fiは無い。作業をする店ではなく、コーヒーを飲む店
  • 支払いは現金・カード・電子マネー。国内で流通しているものはほぼ使える
  • 全品テイクアウトできる。朝はテイクアウト限定のモーニングコーヒーが400円

この記事は店の公式サイトではなく、馬喰町のコーヒースタンド「テ」に通う一常連が書いた個人的な記録です。掲載にあたっては店の許可をいただきました。営業時間は変わることがあるので、最新の案内は店の公式Instagramをご確認ください。ほかの店の記事は表紙の目次にあります。